厚生連高岡病院 救急科研修体験記

 

研修者:岡宮拓夢(卒後5年目、専攻医3年目)

期間202541日から630

業務内容:平日日中はホットライン担当、CVカテーテル留置担当、病棟担当、コードブルー(RRS/ドクターカー対応を含む)担当のいずれかで、ホットライン担当かCVカテーテル担当になることが多かったです。コードブルー担当になることも状況によってはありますが、基本的には稀だと思います。当直は5-6/月程度でした。固定の指導医・上級医がいるわけではなく、その日にいる先生や当直で一緒に入る先生に適宜相談する形になります。どの先生も優しく丁寧に相談に乗ったり教えたりしていただけるので、診療をとても行いやすいです。

ホットライン担当:専用ピッチで救急隊からの搬送依頼の電話を受けます。依頼を応需する場合は研修医の先生(や実習に来ていれば学生さんも)、看護師さんとファーストタッチを行います。自分の年次・経験・症例等によりますが、診察や検査をした段階で必要に応じて救急科の先生に方針を相談します(どんな検査、処置をするか、入院や外来に回す場合はどの科に相談するかなど)。慣れてくれば自分の判断で最後まで対応してしまうことが多いですが、自分の手に負えないと思った場合は、いつでも相談できます。

CVカテーテル留置担当:厚生連では基本的にCVカテーテルは救急科の先生が入れることになっていて、0-3/日の挿入依頼があり、その日の担当になった先生が入れます。慣れていないうちは救急科の先生と一緒に入るので適宜指導を受けることができます。慣れてくれば基本的には1人もしくは研修医の先生と入れることになりますが、挿入が難しい場合は救急の先生に相談できます。手が空いている時は自分の勉強をしたり、救急外来や病棟のお手伝いをしたりします。

病棟担当ECUHCUに入院している患者さん(自科、他科含む)の管理を行います。点滴・指示の調整、人工呼吸器装着中の患者さんであれば呼吸器の設定調整や抜管の対応などを行います。こちらに関しても適宜救急の先生と相談しながら進めていくことが多かったです。13時半からECUHCUに入院している患者さんの多職種での回診を行い、その後に一般病棟に入院している救急科患者さんの回診をして状態やオーダーの確認をします。

・コードブルー担当:院内急変(コードブルー、RRSRapid Response System))への対応を行ったり、消防機関からドクターカーの出動要請があった場合は要請に応じて出動して対応をしたりします。

当直:輪番(高岡医療圏の救急車が集まってくる)の日に当直に入ることになります。自分の他に救急科の先生1人と研修医の先生1-2人の計3-4人と看護師さんで対応します。救急の先生と分担して患者さんの対応をすることもあれば、慣れてきて救急外来が落ち着いているようなら自分1人で対応することもあります。当直は17時から翌日の830分までで、引継ぎを行って帰宅します。休日の日直や、明けのタイミングが休日になる当直に入る場合は、平日に代休が当たります。

1日の流れ

朝 適宜カルテを確認

830 当直の先生からの救急外来や病棟の申し送り(月木はECUHCUを短時間で回診します)

日中 上記のような業務

1330 ECUHCU・一般病棟の回診

1630 日中の先生から当直の先生へ救急外来や病棟の申し送りをして終了。引継ぎタイミングで救急外来に残っている患者さんは、診療の進み具合によってそのまま対応しきってしまうか、引き継ぐか適宜相談になります。

3か月の流れ:はじめは日中のホットライン担当やCVカテーテル挿入をしつつ業務に慣れていき、47日に初めての当直に入り敗血症性ショックや頭部外傷、急性心筋梗塞の方などの対応をしました。はじめのうちは診察をしたところで一度相談したり、初めから一緒に対応をしたりしましたが、自分はこれまで救急対応の経験をしていたこともあり4月半ばごろから基本的には自分で対応して、困ったら相談する形になりました。不安なところがあれば早めに相談するようにしていましたが、先生方は優しく対応してくださいました。それからは1-2/週程度当直に入りながら業務を行いました。肺炎や尿路感染、急性心筋梗塞、急性膵炎などの内科系疾患から頭部外傷や大腿骨骨折、交通外傷などの外傷救急、時には大量服薬や食中毒の方やECUHCUへの入院患者さんなど、多彩な症例を経験させていただきました。